一<特集>介護保障と介護保険 いつでも使えるショートステイが欲しい デイサービス・ショートステイ利用家族 |
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◎ショートステイとデイサービスの 組合せで乗り越える 父の世話から母の世話へと呆け老人との付き合いも15年以上になります 父は、88才を迎えた8年前になくなりました。母(現在85才)は父の介護をしている時には、危なっかしいところもありましたが、通常の生活は出来ていました。その母も、しばらくすると一日に何度もほうれん草を買ってきて台所中をほうれん草だらけにしたり、買い物のお金も管理出来なくなってしまいました。 また、住所も知らない長男(私の弟ですが)のところに行こうと早朝に家を出て夕方まで市内を徘徊するようになり、一人では家から出せないようになったのは五年ほど前でした。 私たち夫婦は結婚してから働きながら子育てをしてきました。母や父の助けがあったからこそやってこられたと思っています。だから母の世話はできるだけ家族でしようと思っていました。 保健所の保健婦さんや、地域の民生委員さんの助言で、三年ほど前からやすらぎホームのデイサービス、ショートステイのお世話になりました。本当に良かったと思っています。朝夕の送り迎えの時間を捻出するのが大変ですが、母はやすらぎホームが大好きです。私たち家族もとても喜んでいます。 いま母は、食事をとったり、トイレ(多少の失敗はありますが)など、自分で出きるので助かっています。生活のリズムもやすらぎホームでの生活が基本になっているので、睡眠の時間帯、食事時間などもあまり勘違いせずに毎日の生活を送れています。 母が家にいるときは意識の中で、主婦として、母としての思いが断ち切れないのか、食事の用意から洗濯、買い物から家族の世話をしようとします。もちろん実際には出来ないことばかりですから、私たち家族の神経を逆撫でするようなことが、毎日毎日延々と続きます。入れないようにしてある台所の戸をこじ開けて炊飯中のご飯のスイッチを切ってご飯を駄目にしたり、不規則な勤務で、朝寝ているのを無理やり起こそうとするなど日常茶飯事です。 一つひとつのことは些細なことなのですが、これがいくら説明しても5分もたたない内にまた同じことの繰り返しが続く日々です。家族のJL、身共に健康なときは耐えられますが、家族に病人が出たり、仕事が辛いときはとても耐えられなくなってきます。私の家でも三年ほど前に一人が病気になり、一年半の間、家での療養生活に入りました。しかし、母は病気のことが理解できずに毎日起こそうとします。私や夫がそれを止めようと様々な規制をしますので、母は益々おかしくなり、私たちもイライラとおかしくなってしまいました。夫はその頃のことを思い出すと今でもぞっと するといってます。あんな状態がもう少し続いたらおそらく世間でいう「老人虐待」という状態になっていただろうと言っています。 私の家の場合は、やすらぎホームでのショートステイ、デイサービスの組み合わせで何とか乗り越えています。長期にわたる痴呆の年寄りとの生活は、寝たきり老人の場合とはまた違った形で家族を精神的に追い込んでいきます。現在はショートステイのベッドが少なくて、急な用事の時は預けられない時もあります。ショートステイのベッドをもっと増やしてほしいと思います。また、やすらぎホームへの入所を申し込んでもう1年9ケ月になりますが、まだ入所出来ません。 ◎安心して利用で書る医頻や施投を もう一つ私が大変困ったのは、痴呆の母がガンの手術で入院したときです。「俳掴するので、24時間家族の人が付添って下さい」と言われましたが、私は仕事をしなければならないので、病院にいるわけにはいきません。特3類の病院なので「付添いさんを雇ってもらっては困る」と言われました。どうしようもなくて、昼は付添いさんを親戚の人だということにしてもらい、夜は私が病院に泊まり込みました。 夜は一時問おきぐらいに「おしっこ」「ご飯炊かんなん」「みんな起こさんなん」などと大声でおこされました。2ケ月たった時、私の気持ちは切れそうでした。もう駄目だと思い、主治医に話して退院させてもらい、その後2ケ月近く、私は毎日付添って通院しました。入院中に病院の方でも「大変でしょう」と配慮して下さり、手術前一週間だけ精神科の閉鎖病棟に入れてもらいました。私は閉鎖病棟を初めて見たのですが、病棟の入り口のドアに鍵が掛かっていますが、病棟の中は自由に動けて、広いホールにみんなで食事をするテーブルとテレビコーナーがあり、クリス マスツリーやお花がかざってあって、患者さん達は自由に過ごしていました。俳掴する人にはこんな所がいいなあとおもいました。 この2ケ月の入院で45万円ほどのお金がかかりました。年金で特別養護老人ホームの費用を払うと手元に1万円ぐらいしか残らないと聞きますが、これでは老人が病気になっても医者にかかれないとおもいます。いずれにしても、国や地方自治体は、民間に頼るのではなく、低料金で必要な時に安心して利用できる施設をつくってほしいと思います。このことが本当にお年寄りを大切にすることだと思います。 |
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